Vo.5 簿記一巡の流れ~総まとめ~

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 みなさん、来訪頂きありがとうございます。さるやです。

 今回、「Vo.0 簿記って何?」から始まった簿記の仕組みについて、数字例を交えて一連の流れを総復習していきます。 まず数値例として下記取引を時系列と記録を追っていきたいと思います。

  1. 会社を立ち上げ軍資金として自己の財産を 70万円,30万円を銀行から借り,合計現金100万円を手に入れた。
  2. 手元現金のうち20万円を使い、業務用のPCを購入した。
  3. 販売目的で10万円分の商品を仕入れた。
  4. 仕入れた商品の全てを販売した。受け取ったお金は15万円である。
  5. 取引のやり取りで電話代などの通信費が2万円かかったので現金で支払った。

以上、5つの取引です。

 念のため損益計算書と貸借対照表の図を踏まえて行きます。これらの報告書は簿記のある意味ゴール地点でした。この書類の5要素に区分けして記録していくのでしたよね。

上記踏まえて1です。

1.会社を立ち上げ軍資金として自己の財産を70万円,30万円を銀行から借り,合計現金100万円を手に入れた。

 この場面は、資金を調達してきました。70万円は自己資金つまり「純資産」が増えました。また、30万円を借りてきましたが、後で返済義務があります。なので「負債」が増えました。合計100万円を現金で持っていることになりますので、「資産」が増えました。このように区分を読み取ります。そして簿記は勘定科目ごとに記録しますので、その名前と増減の方向(右左)をきめてあげる「仕訳帳」に仕訳を起こします。下記が仕訳です。

 そして今度は仕訳を見て、「総勘定元帳」の各々の「勘定口座」に記録を写していきます。写すと下記のように記録されていきます。

続いて2です。

2.手元現金のうち20万円を使い、業務用のPCを購入した。

業務用のパソコンを購入した場面です。支払いは現金ですので「資産」の減少です。そして代わりにパソコン「資産」が増えました。ではこれを勘定科目ごとに「仕訳帳」に記録しましょう。

繰り返しになりますが1と同じようにこれを見て、「総勘定元帳」に記録を写していきます。

 ちなみに2の記録が完了した時点での現金勘定の残高は増えた100万円から支払った20万円を差し引いて80万円と読み取ります。

3.販売目的で10万円分の商品を仕入れた。

こちらは10万円の現金(資産)を支払って、商品を仕入れてきました。お金が減った要因が出来ました。こちらは(費用)となります。仕訳、総勘定元帳への写しまで一気に示します。

続いて4です。

4.仕入れた商品の全てを販売した。受け取ったお金は15万円である。

今度は販売した場面です。お金を15万円受け取りました。つまり(資産)の増加です。その要因は商品を販売したから。お金を増やした売上(収益)が増えました。

上記のような記録になります。

最後5です。

5.取引のやり取りで電話代などの通信費が2万円かかったので現金で支払った。

現金(資産)が2万円減りました。その要因は通信費(費用)です。

上記のように記録します。これで1~5までの期間の全ての記録を「仕訳帳」「総勘定元帳」に記録しました。

 ではこの期間の「一定期間の経営成績」=「儲け」と「一定期日の財政状態」=「財布の中身」をつまり「損益計算書」と「貸借対照表」を作ってみましょう。ここまでの各々の勘定口座は下記のようになります。

損益計算書から作成していく1~5の期間でお金が増えた要因(収益)は売上15万円、お金が減った要因(費用)は仕入10万円と通信費2万です。そうすると儲けは下記のように計算されます。

これと同じ意味を損益計算書では報告し、明らかにしていきますので、下記のように表されます。

資格の大原

続いて貸借対照表です。

5の取引が完了した時点で資産は現金83万円、備品20万円です。現金は増えたら左側、減ったら右側に記録しますので、増減を加味して5の時点の現金残高は83万円ということになります。一方、負債は借入金30万円、純資産は資本金70万円です。これを報告書である貸借対照表に列挙していきます。

上記のように表すことになります。ちなみ※1が急遽出てきました。これに触れておきます。以前にもお伝えしているように、簿記は左と右の金額の合計が一致して一つの処理を終えるという性質があります。今回「貸借対照表」は突如3万円増えたことではありません。商売をした結果、儲けがでたのです。そう!損益計算書で経営成績が3万円増えました。これは言い換えれば、商売の結果、自己の財産、「純資産」が3万円増えたと言えるのです。したがって貸借対照表上でも変化が起きているのです。厳密にいうと、本来は「貸借対照表」記載された3万円も仕訳を起こすのですが、それは後に後述させて頂きます。

以上、簿記の概要まとめの回でした。今後、簿記の一巡の流れを解説する機会はそうそうないと思います。しかし、この一巡のフローを意識して勉強するかしないかで、特に日商簿記1級、または税理士試験、会計士試験の合格まで見据えている方は非常に大切です。是非とも、「いま何やっているの?」となってしまった場合はこちらの総まとめに戻って復習してみてください。これから簿記の資格取得を検討されている方は、勉強するかどうか検討材料として頂ければ幸いです。

最後までお読み頂きありがとう御座いました。

資格の大原
  • さるや
  • 鎌倉市在住/簿記の元講師/現在は一般事業会社にて経営企画として経験を積んでいます。/専門は工業簿記・原価計算/社会人講座クラスを3級・2級・1級工業簿記を担当

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